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高速道路で渋滞にはまったとします。 ノろノろと30分やがて前が開き始め、 あなたは加速する。抜けたと思った瞬間に あなたは横を見ます。事故はありません。 工事もありません。故障者も落下物も料金 書もない。車線はさっきまでと同じ本数の ままです。ではあなたは今何を抜けたの でしょうか?渋滞には戦闘があるはずです 。その戦頭に原因があるはずです。ところ
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高速道路で渋滞にはまったとします。 ノろノろと30分やがて前が開き始め、 あなたは加速する。抜けたと思った瞬間に あなたは横を見ます。事故はありません。 工事もありません。故障者も落下物も料金 書もない。車線はさっきまでと同じ本数の ままです。ではあなたは今何を抜けたの でしょうか?渋滞には戦闘があるはずです 。その戦頭に原因があるはずです。ところ が[音楽]日本の高速道路で起きる渋滞の うち7割ほどは事故でも工事でもありませ ん。何も起きていないのに車が止まる。 そして抜けた先には何もない。犯人のい ない渋滞が毎日起きています。[音楽] この動画の結論を先に言います。渋滞は 道路の上の場所ではありません。車の列の 中を後ろへ向かって進んでいく波です。 渋滞はあなたが通りすぎたのではない。 渋滞の方があなたを通りすぎていったの です。そしてその波を作ったのはか先に いる誰かではありません。あなたのすぐ前 を走っていた数の車です。あるいはあなた 自身かもしれません。2008年日本の 研究チームがこの話を実験で決着させまし た。演習230mの真っさらな円形コース 。信号も合流も坂も障害物もない。そこに 22台の車を当感隔に並べてただ時速 30kmで走ってくださいと頼んだ。3分 後、5台の車が完全に停止しました。誰も ブレーキを踏む理由がなかったのにです。 生まれた渋滞はその場に止まりませんでし た。車の進行方向とは逆に時速に10km ほどで後ろへ歩き出した。これは41年前 に高速道路の上空から取られた航空写真の 中の渋滞と全く同じ速さでした。渋滞には 決まった速さがあるのです。今日はこの 現象を最後まで掘り下げます。なぜ何も ないところに渋滞が生まれるのか。なぜ その速さは時速20kmなのか?ありの 行列はなぜ渋滞しないのか。そしてたった 1台の車がなぜ列全体の渋滞を消せるのか 。渋滞の正体。それは道路の血管ではあり ません。人が人である限り、必ず現れる形 です。学びたい大人のための大学へ。よう こそ。まず私たちが渋滞をどう理解してき たかを確認します。渋滞と聞いて多くの人 が思い浮かべるのはつまりという言葉では ないでしょうか。水道のホースを途中で 踏む砂計のくびれた部分。駅の改札に人が 殺頭する。どれも流れの途中に狭い場所が ある。だからそこで詰まる。この狭い場所 をボトルネットと呼びます。瓶の首という 意味です。事故工事、車線現象、料金、 トンネルの入り口、渋滞の原因を聞かれれ ば大抵の人はこの種類のものを上げます。 そして実際それは半分は正しい。事故が 起きればその後ろは必ず詰まります。問題 は残りの半分です。高速道路会社が公表し ている集計を見てみます。その集計によれ ば2024年に起きた渋滞のうちおよそ7 割は交通集中に分類されています。事故で も工事でもないという意味です。ただ車が 多かった。それだけです。ではそのただ 多かった渋滞はどこで発生しているの でしょうか?うちは見るとおよそ6割が 登坂または部と呼ばれる場所でした。サぐ というのはたるみという意味です。下り坂 から登り坂へ切り替わる緩やかにへこんだ 地形のことを言います。ここで話が少し 奇妙になってきます。部には何もありませ ん。車線は減っていません。信号もなけれ ば料金もない。道幅もそのままです。ある のは極わずかな勾配の変化だけ。多くの 場合運転している本人は登り坂に入った ことにすら気づいていません。コースは どこも踏まれていないのです。それでも そこで渋滞が始まる。もう1つ奇妙なこと があります。渋滞を抜けた経験を思い出し てみてください。抜けた先に原因を見た ことがあるでしょうか?事故の渋滞なら あります。劣者がいてパトカーがいて なるほどこれかと納得できるところが交通 集中の渋滞では抜けた先にはただ空いた 道路が広がっています。何十分も耐えた末 に犯人がいない。多くの人はこれを深く 考えません。自己処理が終わったんだろう 。前の方で誰かが遅かったんだろう。そう 思って忘れてしまいます。しかしこれは 重大な手がかりです。抜けた先に原因が ないということは原因がそこに固定されて いないということです。ここで渋滞の戦闘 という言葉を1度疑ってみる必要が出てき ます。私たちは渋滞を行列だと思ってい ます。行列には戦闘があります。ラーメン 屋の行列の戦闘には店があります。レジの 行列の戦闘にはレジがあります。戦闘は 動きません。だから原因は戦闘にあると 考える。ところが交通集中の渋滞では戦闘 に何もないという報告が出続けている。だ とすれば可能性は2つです。1つは原因が 先に消えてしまった場合、もう1つは そもそも渋滞が行列ではない場合です。 20世紀の後半まで道路の専門家の多くは 全車だと考えていました。何らかの きっかけがあり、それが去った後もつまり だけが残っていると。きっかけを潰せば 渋滞は消えるはずだと[音楽]。この考え 方に立って日本でも各国でも膨大な予算が 投じられました。車線を増やし、合流部を 長くし、作部に光の矢印を並べて速度低下 を防ぐ効果は確かにありました。それでも 渋滞はなくなりませんでした。消したはず の場所の少し前で始まる。広げた車線の その先で詰まる。まるで原因の方が 引っ越していくかのようにこの不気味な 振る舞いの正体を掴んだのは道路の専門家 ではありませんでした。高いところから 渋滞を見下ろした人たちです。 60年代のアメリカおはよ。おはよ立大学 のヨゼフトライテラーという研究者が少し 変わった方法で高速道路を調べていました 。道路の脇に立って車を数えるのではあり ません。ヘリコプターに乗って上空から 取ったのです。それも1枚ではありません 。一定の感覚で連続して取り続けました。 当時の交通調査の常識はある地点を1時間 に何台通ったか置えることでした。道路に 線を引きそこを通過した数を記録する。今 でも多くの計測はこの方法です。しかし この方法では決定的に見えないものがあり ます。1台の車がその後どうなったかです 。通過した瞬間だけを記録して後は忘れて しまう。トライテラーがやったのはその逆 でした。上空から連続写真を撮り、1台、 1台を写真の中で追いかけた。この車は3 秒後にここにいた。6秒後にはここまで 進んでいた。豪大な数の位置を時間を追っ て書き出したのです。木の遠くなる作業 でした。そしてその数字を1枚の紙に 書き込みます。ここからがこの動画で1番 大事な図です。少し丁寧に説明します。紙 の横の軸を時間とします。右へ行くほど 時間が経つ紙の縦の軸を道路上の位置とし ます。上へ行くほど道路の先へ進む。この 紙の上に1台の車を描いてみます。車は 時間と共に前へ進むので[音楽]線は 右上がりの1本の線になります。これが1 台の車の一勝です。早く走っている車は急 な線になります。短い時間で遠くまで進む からです。ゆっくり走っている車はネタ線 になります。完全に止まっている車は時間 だけが過ぎて位置が変わらないので、真横 に水平な線を引くことになります。この像 を時図と呼びます。時間と空間を同時に1 枚に移した地図です。さて、ここに たくさんの車を書き込みます。もし全員が 同じ速さで走っていたなら、紙の上には 平行な斜めの線が並ぶはずです。綺麗な島 模様。それが渋滞していない道路の姿です 。トライテラーの図はそうではありません でした。斜めの線の途中に線が急に寝る 場所がいくつも現れたのです。寝ていると いうのは減速したという意味です。 ほとんど水平になっている部分は停止です 。そしてここが決定的でした。その寝て いる部分は1台の車だけに起きたのでは ありませんでした。次の車もそのまた次の 車も少しずつ遅れたタイミングで同じよう に寝る。寝た部分をついでいくと1本の帯 が図の上に浮かび上がりました。問題は その帯の向きです。車の線は右上がりでし た。前へ進んでいるからですが、その帯は 右へ下がっていたのです。時間が経つほど 道路の手前側へ下がっていく。つまりこの 帯は車とは逆の向きに動いていました。帯 の中に入った車はしばらく止まり、やがて 帯の前の円から出てまた加速する。出て いった車の後ろでは新しい車が帯の後ろの 円に飲み込まれていく。中身の車は 入れ替わり続けます。それでも帯びのもの は消えませんでした。形も速さも保った ままです。これは渋滞が場所ではないこと を意味します。渋滞は車の列の中を後ろへ 伝わっていく。[音楽]1つの塊、1つの 波でした。波という言い方に違和感がある かもしれません。しかし思い出してみて ください。海の波も水が前へ運ばれている わけではありません。水はその場で上下し ているだけで移動しているのは形だけです 。渋滞もそれと同じです。車は前へ進んで いる。進んでいるのに渋滞は後ろへ動く。 この図が描かれたのは1967年です。 反世紀以上前に渋滞の正体の半分はすでに 紙の上に移っていたことになります。 ただしこの時点ではまだ分からないことが ありました。なぜその帯が生まれたのか です。上空の写真にはきっかけまでは映っ ていなかったのです。1990年代に入っ てこの問題にそれまでとは違う人たちが 参加してきます。物理学者です。彼らの見 方は少し乱暴でした。車を粒だと考えたの です。運転手の性格も目的地も期源も一旦 捨てる。残すのはたった1つの性質だけ。 前の車にぶつからないように速度を変える 。これだけです。乱暴に思えますが理由が あります。映り額には長い経験がありまし た。単純な粒でもたくさん集まって影響し 合うと1個ずつを見ていては絶対に分から ない振る舞いが全体として現れることが ある。水の分子1個は硬くも柔らかくも ありません。それでも集まれば水にもなり 氷にもなる。しかもその変化は温度を ゆっくり下げていく途中のある一点で突然 起こります。この突然の切り替わりを相転 と呼びます。渋滞もそれではないか。そう 考えた研究者たちがいました。1995年 日本のグループが1つのモデルを発表し ます。名古屋を中心としたワ藤正子、勝也 中山明、柴田明彦、杉山のチームです。 最適速度モデルと呼ばれています。ウール は驚くほど単純です。運転手は前の車との 距離を見る。その距離に見合った速度が頭 の中にある。車間が広ければ早く走りたい 。狭ければゆっくり走りたい。そして今の 速度をその速度に近づけようとする。それ だけです。信号も車線変更も性格も入って いません。ただし1つだけ現実的な条件が 入ります。人は瞬時には合わせられないと いうことです。目で見て判断して足を 動かすまでにどうしても時間がかかる。 この合わせる素早さを数字で表します。 素早さが大きい人はキリな運転手です。 小さい人はのんびりした運転手です。この 2つを式に入れて計算を回してみる。する とはっきりした結果が出ました。道路に 並ぶ車の密度が低いうちは多少の乱れが 起きてもそれは自然に消えます。誰かが 少しブレーキを踏んでも後ろの車が少し 詰めてまた元に戻るところが密度をじわじ を上げていくとある値あを境いに振る舞が 逆転しました。同じ小さな乱れが消えなく なる。それどころか後ろへ伝わるうちに 育つのです。最初は時速が2km落ちた だけだった。それが5kmになり、 10kmになり、やがて誰かが完全に 止まる。均一な流れはもう保てません。 重要なのはこの計算に障害物が一切入って いないことです。道はどこまでも同じ幅で どこにも坂はなく事故も工事も起きてい ない。それでも密度がある値を超えれば 渋滞は勝手に生まれる。これは水が氷に なるのと同じことでした。温度が下がった から氷になるのであって、どこかに氷の元 があるわけではありません。渋滞も密度が 上がったから生まれるのであって、どこか に渋滞の元があるわけではない。では、 その境い目の密度はいくつなのでしょうか ?ここで実際の高速道路のデータが効いて きます。日本の高速道路のある時点で1 ヶ月には経って測られた記録があります。 横軸に1kmあたりの車の台数、縦軸に その地点を通り抜けた台数。点を打って いくと不思議な形が現れます。最初点は 綺麗な右上がりに並びます。車が増えれば 増えるほどたくさん流れる。当たり前の話 です。しかしある点で様子が一変します [音楽]。点の群れがマップ立つに割れる のです。そこから先は車を増やせば増やす ほど通り抜ける台数が減っていく。この 折れ曲がりの位置が1kmあたりおよそ 25台でした。1kmに25台。車の長さ を差し引くと車と車の感覚はおよそ40m です。これが日本の高速道路の別れ目です 。車間40mを切ったりからその流れは 壊れやすい状態に入ります。そして驚く べきことにこの折れ曲がりはどの高速道路 のどの地点で測ってもほとんど同じ場所に 現れました。道路の設計でも地域の運転の 癖でもない。もっと深いところに共通の 仕組みがある。1995年の時点でそこ までは分かりました。しかしこれは計算機 の中の話です。紙の上の予言に過ぎません 。本当に障害物のないところで人間が運転 する本物の車が勝手に詰まるのか。それを 確かめるには実験するしかありませんでし た。実験には1つ大きな困難がありました 。本物の高速道路では実験ができないの です。車を止めるわけにはいきません。 それにたえ実験できたとしても本当に何も なかったことを証明できません。数km先 で誰かがよそみをしていたかもしれない。 見えない坂があったかもしれない。原因が なかったことを示すのは原因を見つける よりはかに難しいのです。研究チームは この問題を道路の形を変えることで解き ました。直線ではなく円を使ったのです。 円には入り口も出口もありません。だから 走っている車の台数が途中で変わらない。 密度こちらで決めて固定できます。そして どこを切り取っても同じ形です。坂も カーブの変化も車線減少もない。言い換れ ば円形コースというのは果てしなく長い まっすぐで均一な道路の代わりです。 2007年その実験が行われました。場所 は寄付県にある自動車の専門学校の教習用 のコースです。演習は230m、用意した 車は22台、円の中央に360°カメラを 1台立てました。上空から見下ろすのでは なく、円の真ん中から前州を同時に見張る ためです。22台の車を等感隔に並べます 。1台あたりおよそ10mの感覚です。 運転手への指示はたった2つでした。1つ 時速30kmくらいで走ってください。2 つ、前の車に安全な距離でついていって ください。それだけです。追い越し禁止と も言っていません。そもそも1車線なので 追い越せ[音楽]ません。止まって くださいともブレーキを踏んでくださいと も言っていない。実験が始まります。最初 のうちはうまくいきました。22台がほぼ 等感覚のままぐるぐると円を回り続けます 。映像で見ると退屈なほど生前としてい ます。これが渋滞していない流れ自由に 流れている状態です。しかし完全な等感覚 ではありませんでした。人間が運転して いる以上、車間は数十単位でいつも揺れて います。少し詰まりすぎたからわずかに 緩める。飽きすぎたからわずかに踏む。誰 もが無意識にやっている小さな調整です。 その揺れが消えなくなりました。1周する ごとに少しずつ大きくなっていく。車間が 1m2mとばらつき始める。あるところで つまりあるところではまになる生前とした 行列がまだになっていき[音楽]ます。 そして開始からおよそ3分後円のある場所 で5台の車が完全に停止[音楽]しました 。押されたわけではありません。ぶつかっ たわけでもない。ただ前の車が止まった から止まった。そのまた前の車も止まって いたからです。この5台の内側では時速は 0kmです。そしてこの停止の塊から離れ た場所では車は時速40km近くで会長に 走っていました。同じ円の上、同じ22台 の中で止まっている車と飛ばしている車が 同居している。障害物は1つもありません 。事故も工事も坂も信号もない。1台とし て悪いことをしていない。それでも渋滞は 生まれました。[音楽]研究チームは台数 を変えて何度も試しています。台数が 少ない時揺れは自然に消えました。少し 詰まってもまた元の東感覚に戻るところが およそ22台を超えたあたりから揺れは 消えず必ず渋滞に育ちました。3回目が あったのです。演習230mに22台。 これを1kmあたりに直すとおよそ96台 になります。高速道路の別れ目の25台 よりもずっと多い。ただしこの実験の速度 は時速30kmです。高速道路よりずっと 遅い。速度が低ければ車間は短くて済み ます。大事なのは数字そのものではあり ません。境目が存在したという事実です。 そこを超えなければ乱れは消える。超えれ ば乱れは必ず育つ。これは13年前に神の 上で予言された通りでした。実はこの実験 には前子があります。2000年にテレビ 番組の企画として研究チームの一部が予備 的な走行を実施しています。その時すでに 渋滞は現れていました。ただそれは記録と して残せる形ではなかった。きちんと測り 論文にするまでにさらに7年かかったこと になります。論文が4に出たのは2008 年3月です。タイトルはそのままでした。 ボトルネックのない渋滞。渋滞に原因は いらなかったのです。生まれた渋滞はその 後どうなったのでしょうか?ここがこの 実験のもう1つの見所です。5台の停止の 塊はその場に止まりませんでした。円の上 をゆっくりと移動していったのです。 しかも車が走っている向きとは逆でした。 車は時計周りに走っています。渋滞は 半時計周りに進んでいきました。中央の カメラの映像をクーズに書き直すと 1967年の航空写真と同じのようが現れ ます。右上がりの線がたくさん並んでいる 。そこに右へ下がる帯が1本横切っている 。その帯の速さを測ると時速でおよそ 20kmでした。ここで少し立ち止まって ください。この20kmという数字は41 年前におの上空から取られた渋滞の交代 する速さとほとんど同じです。国[音楽] も年代も道路も車種も違う。時速30km で走る教習コースの実験とアメリカの高速 道路の渋滞が同じ速さで後ろへ下がってい た。渋滞には固有の速さがあるのです。 なぜその速さなのでしょうか?交通工額で はこう説明されています。渋滞の戦頭に いる車を想像してください。目の前が空い たのでこの車は発信します。するとその 後ろの車の運転手は前が動いたのを見て 自分もアクセルを踏む。ここに時間の遅れ が入ります。見て判断して足を動かすまで およそ1秒から1秒半と言われます。 つまり渋滞の戦闘が1台分解けるのに大体 1秒ちょっとかかる。止まっている時の車 の感覚は車の長さを含めて7m前後です。 7mの列が1秒行ちょっとで1台分解ける 。この2つを割り算すると秒速で5mから 6m、時速に直せばおよそ20kmです。 渋滞が後ろへ下がる速さの正体は人間の 反応の遅さと車の大きさでした。道路の 性能でも車の性能でもない。だから日本で もアメリカでも同じ値になる。人間が運転 している限り同じなのです。さて、ここ から先が本題です。この帯の中身はどう なっているのでしょうか?帯は後ろへ動い ています。車は前へ動いています。という ことは両者はすれ違います。渋滞の先頭に いた車は加速して抜けていく。 入れ替代わりに少し後ろを走っていた車が 渋滞の最後尾に追いつく。そしてブレーキ を踏む。前から出て後ろから入る。これが 延遠と繰り返されます。つまり渋滞構成し ている車は1秒ごとに入れ替わっているの です。5分前に渋滞していた車と今渋滞し ている車は別の車です。それでも渋滞その ものは消えません。大きさも速さも保った ままです。これは海の波と全く同じ構造 です。波が置きから岸へ来る時水もが運ば れてくるわけではありません。水はその場 で上下しているだけで形だけが移動して いきます。も車が運ばれているのではない 。詰まっているという状態だけが車から車 へ後ろへ受け渡しされていく。物理では こういうものを波と呼びます。ここまで 来ると冒頭の謎が解けます。あなたが渋滞 を抜けた時なぜそこには何もなかったのか 。渋滞の戦闘は動いているからです。 あなたが戦闘にたどり着いたその瞬間には 渋滞の戦闘はもう少し後ろへ移っている。 あなたは渋滞を追い越したのではありませ ん。あなたと渋滞がすれ違ったのです。だ から抜けた先には何もない。当たり前です 。渋滞はあなたの後ろへ歩いていったの ですから。そしてもう1つ渋滞の中で あなたが止まった時その原因は目の前の車 ではありません。目の前の車もただ 止まらされた側です。原因は時間を遡った 先にあります。20秒前、300mほど 前方で誰かが少しだけブレーキを踏んだ。 その揺らぎが後ろへ後ろへと伝わってきて 、今あなたの足を止めている。渋滞は場所 ではありませんでした。物でもありません 。過去に起きた出来事の伝言でした。ここ までで渋滞が波であることは分かりました 。残っている問いはこちらです。なぜ 小さなゆらぎが消えずに育つのか。通ゆは 消えるものです。池に小石を投げれば波紋 は広がってやがて消えます。部屋で大きな 音を出せばそれはやがて静かになる。 エネルギーが散っていくからです。ところ が車の列では逆のことが起きる。揺らぎが 後ろへ伝わるほど大きくなる。これは増幅 と呼ばれる現象です。増幅が起きるには 条件があります。1つは遅れです。もう1 つは過剰な反応です。順番に見ていきます 。まず遅れ。前の車がブレーキを踏んで からあなたが足を動かすまでに時間が かかります。見て、気づいて、判断して 踏む。この間車は走り続けています。時速 80kmなら1秒で22m進みます。 つまりあなたが反応した時には車間は すでに20m以上縮んでいる。減って しまった分は取り返さなければなりません 。だから前の車より強く踏むことになり ます。これが過剰な反応です。前の車が 時速10km落とした時、あなたは 12km落とすことになる。あなたの後ろ の車は15km落とす。そのまた後ろは 20km落とす。1台あたりほんの数km の上乗せです。しかしこれが20代、30 台と続くとどこかで必ず0kmに到達し ます。つまり停止です。最初にブレーキを 踏んだ人は止まっていません。ほんの少し 速度を緩めただけです。それが20代後ろ で完全な停止になる。車の列は増幅機なの です。この性質には名前がついています。 これを対列の安定と呼びます。後ろへ行く ほど揺れが小さくなる安定。後ろへ行く ほど揺れが大きくなるなら不安定です。 人間が運転する列は車間が詰まると不安定 になります。では、なぜ部で渋滞が始まる のか、ここまでくれば説明できます。部は 緩やかな登り坂です。傾きはわずかです。 多くの運転手は気づきません。気づかない のでアクセルを踏みしません。すると速度 が自然に少しだけ落ちる。時速にして 2kmか3kmでしょう。本人には全く 自覚がありません。しかし後ろの車には 車間の縮みとして届きます。として増幅が 始まります。佐部は渋滞の原因ではあり ません。最初の一押しを静かに配っている だけです。引き金であって原因ではない。 ここで多くの人がこう考えます。人間の 反応が遅いのが悪いのなら機械に任せれば 解決するのではないかと。実際今の車の 多くには前の車との距離を保つ機能がつい ています。[音楽]設定した車間を自動で 維持してくれる装置です。これなら遅れも 迷いもないはずです。2019年から 2020年にかけてアメリカの研究チーム がこれを実速しました。市販されている7 つの車種を借りてきてその機能を入れた まま前の車について行かせる。走行距離は 合わせて1900kmを超えました。結果 は意外なものでした。7車市全てが対列と して不安定だったのです。さらに同じ装置 を積んだ車を7台繋いで1列で走らせる 実験も行われました。先頭が軽く減速する と2代目はそれより強く減速する。3代目 はもっと強く減速する。後ろへ行くほど ブレーキは激しくなりました。人間と同じ ことをしていたのです。理由は難しくあり ません。これらの装置は乗り心地と安全を 優先しています。車間が縮んだら確実に 取り戻そうとする。つまりしっかり過剰に 反応するよう作られている。1台だけで 見れば賢い設計です。しかし列としては 揺れを育てます。良い運転手が集まっても 良い列になるとは限らない。ここにこの 問題の本質があります。最後に渋滞の1番 厄介な性質を上げます。1度詰まって しまうとその道路が流せる台数そのものが 落ちるのです。渋滞の中から出てくる車の 流量は渋滞する直前の最大の流量より1割 前後少なくなることが知られています。 止まった車がまた加速するには時間も車間 も余分にいるからです。つまり渋滞は一旦 起きると自分で自分を長引かせます。だ から渋滞は[音楽]起きてから直すのでは 遅い。起こさないことの方がはるかに安い 。では起こさないためにはどうすればいい のか。その答えは意外な生き物が持ってい ました。ありの行列を見たことがあると 思います。巣と餌の間を細い線になって 往復している。あの列はかなり混雑してい ます。1匹ずつの感覚は体調ほどしかあり ません。人間の道路で言えば完全な渋滞 状態です。それなのにあの列は止まりませ ん。2019年フランスとオーストラリア の研究チームがこれをまともに測りました 。使ったのはアルゼンチありです。巣と餌 のある場所を1本の橋でつなぎます。 そして密度を変えていきました。やり方は 2つあります。1つはコロニーの大きさを 変えること。400匹の集団から 2万5600匹の集団まで用意しました。 もう1つは橋の幅を変えることです。広い 橋なら空いていて、狭い橋なら込み合う。 この組み合わせで170回の実験を行い ました。測ったのは3つです。1分あたり 何匹が通ったか、1匹あたりの速さはどう か。そして何回ぶつかったか。人間の車で 同じことをすると結果はっきりしています 。密度が上がるにつれて流量は増え、ある 点を超えると急に落ち込む歩行車でも同じ です。通路の占油率が4割ほど超えた あたりから流れは悪くなり始めます。あり はそうなりませんでした。密度が低いうち は人間と同じで混むほどたくさん通ります 。問題はそこから先です。橋の占有率が8 割に達しても通過する数は落ちなかったの です。渋滞が起きませんでした。研究 チームはその理由を3つ上げています。1 つ目、中くらいのコミグ愛の時ありは速度 を上げます。混んできたら急ぐのです。 人間の逆です。2つ目、かなり混んできて も正面衝突を避ける動きが増え、接触の 影響をうまく受け流しています。3つ目、 これが1番効いています。込みすぎた道に はそもそも入らない入り口で待つのです。 ここまで聞くとありの方が賢いという話に 聞こえます。しかしそう単純ではありませ ん。ありと車の間には決定的な違いが2つ あります。1つ目はぶつかっても平気だと いうことです。ありは触角で触れ合い ながら歩いています。接触は事故ではあり ません。むしろ情報のやり取りです。だ から余分な感覚を開ける必要がない。車は そうは行きません。ぶつかれば人が死に ます。だから必ず余白を開けます。そして 余白を守るために前が減速したら必ず自分 も減速する。この必ずが増幅機の正体でし た。渋滞というのは言ってしまえば ぶつかってはいけないという制約の代償 です。2つ目の違いは目的です。ありの1 匹には個人の予定がありません。何時まで に着きたいという都合がない。巣全体に餌 がたくさん入ればそれでいい。だから混ん でいれば待てるし追い越そうともしません 。人間の運転手はそうではありません。 1人1人が自分の到着時刻を最短にしたい 。空いている車線があれば映りたくなる。 少しでも前に出たくなる。その1回の車線 変更が[音楽]割り込まれた車にブレーキ を踏ませます。そして後ろへ波を送り出し ます。全員が自分にとって最善の運転をし た結果全員が遅くなる。渋滞は能力の問題 ではありませんでした。何を最大にしよう としているかの問題でした。あるいは群れ の利益を最大にしています。[音楽] 人間は自分の到着を最速にしています。だ からありは渋滞せず人間は渋滞する。ここ までは悲観的な結論に見えます。人間で ある以上渋滞は避けられないと。しかし そうではありません。ここから話は反転し ます。ここまでの話を逆から読み直してみ ます。渋滞が育つのは1台1台な増幅機だ からでした。前の原則を少し強めて後ろへ 渡す。それが積み重なって停止になるだと すれば答えは単純です。渡さなければいい 。列の中に増幅しない車が1台波はそこで 止まります。問題[音楽]はどうすれば 渡さずに済むかです。必要なのは余白です 。前の車が減速した時自分も減速するしか ないのは車間が短くて余裕がないからです 。もし前に十分な余白があれば、前が少し 遅くなっても自分は速度を保ったまま進め ます。縮んだ分は余白から払えばいい。 そして前がまた加速すれば余白は自然に元 へ戻ります。車間距離は安全のためだけの ものではありません。波を吸い込むための 貯金でもあるのです。この考えを実際の 高速道路で試した人がいます。東京大学の 西成浩さんたちのグループです。 中央自動車道のトンネル付近渋滞の名所と して知られる場所です。用意したのは8台 の車でした。渋滞の後ろからこの8台が 近づいていきます。普通の運転手なら渋滞 の最後尾に追いつきブレーキを踏んで列に 加わります。実験車はそうしませんでした 。手前から車間を大きく開けて走り始め ます。およそ40m。あの臨海密度の 裏返しの数字です。としてその車間を保っ たままできるだけ一定の速度で走り続け ました。前が詰まっても慌てて詰めない。 相手も飛ばして埋めに行かない。結果この 8台の後ろでは渋滞が緩和されました。8 台が波を吸い込み高族には渡さなかったの です。渋滞の中に入っていって渋滞を 減らした。これを渋滞吸収運転と呼びます 。ここで当然の疑問が出ます。40mも 開けたら割り込まれるのではないか。実際 割り込まれます。しかし考えてみて ください。40mの空間に入れる車は1台 か2台です。入られても車間は20m残り ます。失うのは数行です。そして変わりに 得るものがあります。あなたは止まらずに 住みます。止まってまた加速する。これは 時間も燃料も1番高くつく動きです。一定 の速度で流れ続けた方が結果として早く 着くことが多い。譲っているようで損をし ていません。同じ発想を機械にやらせた 実験もあります。2016年から2018 年にかけてアメリカのチームが円形コース で行いました。あの日本の実験とほとんど 同じ設定です。20代余りの車を円に並べ 渋滞を作る。そのうちのたった1台だけを 自動で速度を制御する車に置き換えました 。この1台は前が詰まっても急速しません 。緩やかに滑らかに走り続けます。 [音楽]つまり増幅しない1台です。する と円の上の渋滞は消えました。20代以上 の人間の運転手が作り出していた波が1台 の機械によって吸い取られたのです。燃料 の消費は条件によっては4割ほど減りまし た。割合にして5%に満たない台数で全体 の流れが変わったということです。として 2022年11月、この実験は閉じた コースを出ました。アメリカナッシュビル の高速道路インターテート24号線の およそ6km区間。平日の朝5時から10 時半にかけて100台の車が普通の通勤の 流れの中に混ざりました。全て波を吸う ように制御された車です。通行止めはして いません。周囲を走っていたのは何も知ら ない通勤者たちでした。記録によれば1台 の制御された車が周囲のおよそに10代の 走り方に影響を与えたと言います。渋滞は 外から取り締まるものではなく、流れの中 から静かに消せるものだとは買ってきまし た。最後に[音楽]1つだけ数字を置き ます。国土交通省の資産では日本の渋滞に よる損失は年間でおよそ38億人時間に 上ります。1人当たりに直すと1年で30 時間ほど人生のうち丸1に地上止まった車 の中で過ごしている計算になります。その 多くは事故のせいでも工事のせいでもない 少し詰めすぎた車間と少し強く踏んだ ブレーキの積み重ねです。今日辿どってき た道をもう1度なぞり[音楽]ます。 私たちは長い間渋滞を詰まりだと考えてき ました。どこかに狭い場所があり、そこで 流れが止まる。だからその場所を広げれば 解決するはずだと。ところが日本の高速 道路の渋滞のうち7割ほどは事故でも工事 でもありませんでした。そして抜けた先に は何もなかった。1967年おはよの上空 から取られた連続写真が最初の手がかりを 残しています。1台1台の位置を時間を 追って描き出すと車とは逆向きに動く帯が 現れました。渋滞は場所ではなく後ろへ 進む波だった。1995年、日本の物理学 者たちが車をただの粒として扱うモデルを 作ります。ルールは前との距離を見て速度 を決めるだけ。それでも密度がある値を 超えると均一な流れは計算の中で必ず壊れ ました。障害物は1つも入れていないのに です。として2008年230mのコース に22台の車が並びました。指示は時速 30kmで前についていくこと。3分後、 5台が完全に停止しました。渋滞に原因は いらなかった。生まれた渋滞は時速 20kmで後ろへ歩き出し、41年前の 航空写真と同じ速さを示しました。その速 さの正体は人間の反応の遅さでした。渋滞 が育つ仕組みも同じところにあります。見 て判断して踏むまでの1。その1秒行の間 に縮んだ車間を取り戻すため私たちは前の 車より少しだけ強く減速する1台あたり たった数kmの上乗せです。それが20代 繋がると停止になる。車の列は増幅機でし た。そしてこの増幅は機械に任せても自動 的には消えませんでした。地半の車間制御 装置を7者調べた実験では全てが後ろへ 行くほど強く減速していた。1台として 間違った運転はしていません。みんな安全 に正しく走っている。それでも全体として は壊れる。ここにこの現象の1番深い意味 があります。渋滞は悪い運転手が作るので はありません。正しい運転手が大勢集まる と生まれます。1人1人が自分にとって 最善を選び、その結果全員が遅くなる。誰 も悪くないのに全員が損をする。この形は 渋滞だけのものではないはずです。仕事の 会にも書類の証人も人が並び町渡していく 限り同じ構造を持っています。どこかで誰 かが少し遅れ、その遅れが後ろへ行くほど 大きくなる。最後に止まる人は原因を知ら ないままです。だからこそ最後の話が聞い てきます。波を育てるのが1台ずつなら波 を止めるのも1台でいい。車間を広く取り 前が詰まっても急に踏まない。それだけで あなたは増幅機を辞められます。あなたの 後ろに続く車の多くは止まらずに住むかも しれません。その人たちはあなたに気づき ません。感謝もされません。何も起き なかったように見えるからです。しかし何 も起きなかったことこそがあなたがやった ことです。渋滞の中で腹が立つのは原因が 見えないからだと思います。誰のせいでも ないのに時間だけが奪われるけれど今日 からあの停止の列を見た時あなたには別の ものが見えるはずです。あれはつまりでは ない。ほんの少し前にはるか前方で誰かが そっと足を緩めたその揺らぎが人から人へ 渡されて今ここに届いた姿です。渋滞は 道路の失敗ではありませんでした。人が ぶつからないように気をつけ合ったその 優しさの副作用です。今日学んだことを 是非コメントで書いてみてください。言葉 にして出すと知識は定着します。質問や 違う意見も歓迎です。1つ1つ目を通して 返します。チャンネル登録をしておいて もらえると次の探求も一緒に始められます 。ここまで見てくださってありがとう ございました。
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